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起きた時間が遅かったので、じゃあ朝食は抜きにして久し振りに外食をしようって事で、だらだらと用意をして京都駅方面へ。
玄関を開けると晴れていて気温も高い。そういえば一年前も結構暑いのに、その中をしかも二日酔いで歩いていって天ぷらをご馳走になったのを思いだした。
一年前に行ったのは祇園の方にある八坂圓堂という天ぷら屋で、本気の天ぷらを食べたのも、個室できちんとした接客を受けたのも初めてで、自分の中では割と鮮烈な経験として残っている。
途中輸入食材店にて切らして困っていたジャムを購入。フランスのジャムで、砂糖を使っていないというのが気に入って食べている。砂糖を使っていないとは思えないくらい普通に甘いのだけど、砂糖を使っているジャムを食べると砂糖の味がわかる事があるので甘さっていっても色んな甘さがあるんだなと思う。
昼食はなんとなくふらふらと洋食でも食べようかという感じだったんだけど、いざ店の前にあるハンバーグやスパゲッティのディスプレイを見ると、今日の一食目からこれはつらいかもしれないねというテンションになってしまったので、ふらふらと伊勢丹の上階にある田ごとという店で蕎麦の定食を食べる。京都らしく色のうすいそばつゆだっけど、出汁がきいていて上品な感じだったので気分がよかった。定食のご飯がお代わりでるという事だったけど、結局お腹が一杯になってしまって一回もお代わりをする事はなかったので、やっぱ洋食じゃなくてよかったのだと思った。
その後デパートを出て郵便局で切手を買い、ビックカメラへ。やはりどうしても日記は書き続けられないし、ケータイの写真だけだと何か心許無い感じがするので、デジタルカメラを持っていてもいいかもしれないと思って数ヶ月、ちょうど僕の誕生日だっていう事もあったので何となくノリで買ってしまってもいいかなと思いながら店に行ったのだけど、どこで身についた貧乏癖なのか、やっぱりインターネット等を使って値段を精査した方がいいかもしれないな…と思い直し購入を断念。こうやって購入を断念したのはデジカメについては3回目となる。
他に見るものも無いので、そそくさと店を出て区役所に婚姻届を提出に向う。休日という事もあり、通常の窓口とは違うこじんまりとした入口の薄暗い通路から宿直のおじさんに書類を提出する。書面を軽くチェックして、免許証で本人確認をした後、「あ、じゃあまあ1時10分ですね。1時10分にこちらの方で婚姻届を預りましたので。この度はおめでとうございます」と言われ、おじさんが見ていたテレビから漏れ流れる音をBGMに、あっけなく入籍の手続きを済ませる事ができた。
とはいってもそれで何かが急激に変わる事も無いし、自分の中でも実感がまるで無かったので、はてなハイクtwitterにその旨を報告し、スターがついたりお祝いの言葉を貰ったりして、そこでなんかなんとなく「あーこれは結婚したんだなー」と思ったりした。
その後、京都みなみ会館で映画でも見ようかと言い、歩いて映画館まで行ったのはいいけど、なんか特に観たい映画がやっていたというわでもないのでトーンダウンし映画を断念。代わりに近くの東寺をまわって行こうという事で行ってみると、たまたま今日は「がらくた市」という骨董市がやっていたのでそれを観てまわる事に。東寺の正門でかき氷を売っていたのでそれを買って涼んでいたら、いくつかの店は片付けを始めている様子。市の終りにはまだ1時間以上もあるのにと思ったけど、きっとこの暑さだからメインは午前中だったのだろう。
かき氷を食べ終えて席を立とうとしたら、ちょうど涼みにきたおばあさんに、一人では食べきれないので半分食べてくれという感じの事を言われ、僕の空いた容器にかき氷をよそってくれたのだけど、シロップの大半が僕の方にきてすごいリッチなかき氷になってしまった反面、おばあさんの方のかき氷がすごく寂しい事になってしまい、何度かもうちょっとフラットにしませんか?と提案しようとするものの、お互いスプーンもつけてしまったし、おばあさん自身はわりと満足そうに氷を食べているので、なんとなく気になりながらも結果全部たいらげてしまった。
せっかくここまできてがらくた市だけひやかして帰るのももったいないので、拝観料を支払いメインゾーンも見てまわる。講堂の仏像群も、金堂の薬師如来も迫力があってよかった。むしろもうちょっとバックグラウンドを知ってから来ればよかった。その後はだらだらと、池にいる亀を観察したり広場でくつろいだり、ソフトクリームを買うか否かの議論があった後、また京都駅に帰り夕飯の食材と誕生日の記念にとケーキを買って帰路についた。
夕飯は自宅で慎しくパーティーをしようという事で、帰りに買ったワインをあけ、タコのカルパッチョからはじまり海老のオイル煮、ソーセージとナスのピザ、タコとエビとブロッコリーのパスタを作りまくって食べまくり、しまいに苺のショートケーキとお昼のかわいらしい食欲とはうってかわって怒涛の食事を済ませ、戦場のようになった台所を掃除し、食器を洗って31才最初の日を終えました。